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Text File  |  1997-09-19  |  10KB  |  187 lines

  1.  
  2. TechTool Pro 日本語版 リミテッドエディション
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  4.  
  5.  
  6.  
  7.  
  8. 「TechTool Pro 日本語版」は簡単な操作でハードウエアを診断することができる“Mac用ハードウェア診断ツール”です。21種類のテストパネルを使用して、一般のディスク診断ツールでは検知することができないハードウエアのトラブルを診断・レポートします。
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  10.  
  11. ■リミテッドエディションについて
  12.  
  13. 「TechTool Pro 日本語版 リミテッドエディション」では「PRAM」と「プロセッサ」の2つのテストパネルをご使用いただけます。他のテストパネルではテストを実行することができません。
  14.  
  15. PRAM:
  16. パラメータRAMの内容の保存・消去・復帰と診断を行います。
  17.  
  18. プロセッサ:
  19. CPUのモデル確認、診断を行います。
  20.  
  21.  
  22. ■サポートについて
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  24. 「TechTool Pro 日本語版 リミテッドエディション」につきましては、ユーザーサポートを行っておりません。ユーザーサポートは製品版を購入されたお客様のみ実施させていただきます。
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  26.  
  27. ■インストール
  28.  
  29. 「TechTool™ Pro リミテッドエディション」という名前のフォルダをハードディスクにドラッグコピーしてください。
  30.  
  31. ※書き込み禁止状態のメディアにコピーされたプログラムを起動するとエラーメッセージが表示されます。CD-ROM上のプログラムも同様です。必ず書き込み可能なメディアにコピーしてください。
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  33.  
  34. ■リミテッドエディションの操作方法
  35.  
  36. (1)矢印ボタンとタブをクリックし、テストしたいパネルを表示させます。
  37.  
  38. (2)テストしたい項目のチェックボックスをチェックしてください。
  39.  
  40. (3)「RUN」ボタンをクリックし、テストを開始します。途中で、テストを辞めたい場合は「STOP」ボタンをクリックしてください。
  41.  
  42. ※障害が発見された場合は、テスト結果リストのADVICEボタンをクリックすると詳細が表示されます。また、PRAMの内容の保存・消去・復帰を行う場合は各ボタンをクリックしてください。これらPRAMの各ボタンの動作については、本書の「PRAMテストパネルについて」をご覧ください。
  43.  
  44.  
  45. ■PRAMテストパネルについて
  46.  
  47. 「PRAM」とは「パラメータRAM」の略で、Macintoshのロジックボードに装備された不揮発性(電源を切っても内容が保持される)RAMです。この中にはシステムに関する情報が保存されています。前半の128バイトにはマウスのスピードや起動ドライブといった情報が含まれており、後半の128バイトには起動条件や製造日、総使用時間といったシステムが使用する重要な情報が書き込まれています。
  48.  
  49. Apple社は、この領域はシステム専用なので使わないようにと警告していますが、多くのソフトウエアやハードウエア会社がPRAMの後半に独自の情報を書き込んでいて、そのことが原因でコンピュータがクラッシュしたり、フリーズしてしまう場合があります。最悪な場合は起動すらしなくなります。システムを入れ替えても機能拡張をオフにしても症状は改善されません。PRAMをクリアする方法として、起動時にcommand + option + P + R キーを同時に押すという方法が広く知られていますが、この操作では前半の128バイトはクリアされますが、問題のある後半の128バイトはそのままです。
  50. こうしたトラブルの古典的な解決方法は、Macintoshのケースを開けてPRAMのバックアップ電池を一時的に取り外し内容をクリアすることでした。これでPRAMの情報をROMに書き込まれている出荷時の内容に戻せます。TechTool Proを使えば、このような静電気で部品を壊す危険をおかさずにPRAMの内容を消去することができます。
  51.  
  52. TechToolは、PRAMの内容を通常のファイルとして保存し、後から読み込む機能を備えています。[PRAM保存]ボタンをクリックするとPRAMの内容を読み込み(通常は256バイト)、通常のファイルとしてハードディスク上に保存します。[PRAM復帰]ボタンをクリックすると、保存しておいたPRAMファイルを読み込んでPRAMチップに書き込み、Macintoshを自動的に再起動します。PRAMに書き込まれた誤情報が問題を起こしているときは、[PRAM消去]ボタンをクリックします。このボタンをクリックすると、念のためにPRAMファイルを保存するダイアログボックスがあらわれます。PRAMの消去が完了するとMacintoshを自動的に再起動します。また、[出荷日時復帰]ボタンをクリックすると、保存しておいたPRAMファイルから、製造年月日や使用時間といった情報だけをPRAMに戻します。
  53.  
  54. PRAMを通常のメモリとみなしてRAMテストと同様の検査も行えます。ただし、バックアップ電池には寿命があることも覚えておいてください。電池の寿命が尽きるとPRAMの内容を保持できなくなります。その場合はバックアップ電池を交換しなければなりません。PRAMパネルのテスト項目は以下の通りです。
  55.  
  56. パターン「10101010」:
  57. 2進数の10101010というバイナリデータをメモリ配列に連続して書き込み、正しく書き込まれたかどうかを確認します。
  58.  
  59. パターン「01010101」:
  60. 2進数の0101010というバイナリデータをメモリ配列に連続して書き込み、正しく書き込まれたかどうかを確認します。
  61.  
  62. パターン「11110000」:
  63. 2進数の11110000というバイナリデータをメモリ配列に連続して書き込み、正しく書き込まれたかどうかを確認します。
  64.  
  65. パターン「00001111」:
  66. 2進数の00001111というバイナリデータをメモリ配列に連続して書き込み、正しく書き込まれたかどうかを確認します。
  67.  
  68. パターン「11111111」:
  69. 2進数の11111111というバイナリデータをメモリ配列に連続して書き込み、正しく書き込まれたかどうかを確認します。
  70.  
  71. パターン「00000000」:
  72. 2進数の00000000というバイナリデータをメモリ配列に連続して書き込み、正しく書き込まれたかどうかを確認します。
  73.  
  74. ローテーショナル:
  75. このテストでは、まずメモリの先頭アドレスに0を書き込み、その値が保持されるか確認します。次に全ビットに1を書き込み、その値が保持されるかも確認します。この作業を全メモリに対して行います。
  76.  
  77. アルペジオ:
  78. このテストでは、まずメモリの先頭アドレスの1番目のビットから全ビットに1を書き込み、8ビット後ろと16ビット後ろのアドレスにも同様に1を書き込みます。これらの値が保持されるか確認できたら、1ビットずらして先頭アドレスの2番目のビットから同様な処理を行い、最後のメモリまでこの操作を繰り返します。
  79.  
  80. ウェブ:
  81. このテストでは、検証をメモリの先頭と終端から同時に行います。まず、先頭と終端のアドレスの全ビットにすべて1を書き込みます。これらの値が保持されるか確認できたら、先頭から2番目のアドレスと終端の1つ前のアドレスに同様な処理を行い、メモリの真ん中のアドレスで出会うまで繰り返します。
  82.  
  83. リープ:
  84. このテストでは、まず最初にメモリの全ビットに0を書き込みます。次に1番目と3番目のアドレスの全ビットに1を書き込みます。1番目と3番目が1に、2番目と4番目が0のままになっていることを確認したら、1番目と3番目の全ビットに0を書き込んで元に戻します。同様な作業を2番目のアドレスを先頭として行い、最後のメモリまでこの作業を繰り返します。
  85.  
  86. メジャーマーチ:
  87. このテストでは、まず最初にメモリの全ビットに0を書き込みます。次に最初のアドレスの最初のビットに1を書き込みます。ここで2番目以降の全ビットが0のままかどうか確認します。この作業を、最初のアドレスの全ビットに関して繰り返します。今度は2番目のアドレスを先頭にして、他の全メモリが0のままかどうか同様に確認します。こうして特定のアドレスの特定のビットを1にしても、他の全メモリが変化しないかどうかを全アドレスで確認します。
  88.  
  89. マイナーマーチ:
  90. メジャーマーチと似たテストです。まず最初にメモリの全ビットに0を書き込みます。次に最初のアドレスに2進数で11111111を書き込みます。ここで2番目以降の全アドレスが2進数で00000000のままかどうか確認します。今度は2番目のアドレスを先頭にして、他の全アドレスが00000000のままかどうか同様に確認します。こうして、特定のアドレスに2進数で11111111を書き込んでも、他の全メモリが変化しないかどうかを確認します。
  91.  
  92.  
  93. ■プロセッサテストパネルについて
  94.  
  95. すべてのコンピュータにはCPU(Central Processing Unit)と呼ばれる部品が搭載されています。いわば、コンピュータの頭脳と呼べる部品です。TechTool Proのプロセッサテストでは、マシン語レベルのテストからシステムレベルの高度なデータ操作まで、様々な方法でCPUチップの動作を診断します。これらのテストは意図的にエラーが起きやすい演算を使って診断が行われます。
  96.  
  97. プロセッサパネルのテスト項目は以下の通りです。
  98.  
  99. メモリの移動:
  100. 浮動小数点データを移動する操作を行い、符号ビット(ビット0)を変更します。
  101.  
  102. メモリの読み込み:
  103. リトルエンディアンのバイト順でメモリのロードテストを行います。
  104.  
  105. メモリの書き込み:
  106. リトルエンディアンのバイト順でメモリのストアテストを行います。
  107.  
  108. 整数演算:
  109. 符号なしのイミディエート値(UIMM)をオペランドに指定した命令を使って計算を行い、結果を検証します。
  110.  
  111. 整数論理演算:
  112. 符号なしのイミディエート値(UIMM)をオペランドに指定した命令を使って論理演算を行い、結果を検証します。
  113.  
  114. 整数シフト:
  115. レジスタの内容をシフトして回転させます。
  116.  
  117.  
  118. ■製品版で使用できるテストパネル
  119.  
  120. 「TechTool Pro 日本語版 リミテッドエディション」では「PRAM」と「プロセッサ」の2つのテストパネルのみご使用いただけます。他のテストパネルではテストを実行することができません。製品版ではリミテッドエディションで使用できない以下のテストパネルがすべて使用できます。また、オートパイロット機能(テストの自動実行)、システム構成の表示、NuBusボード情報の表示、ボリューム情報の表示といった機能も備えています。
  121.  
  122. オーディオ:
  123. オーディオ回路が正常に動作するかどうか確認できます。
  124.  
  125. ベンチマーク:
  126. コンピュータの処理速度を計測します。
  127.  
  128. キャッシュ:
  129. L1キャッシュメモリ、L2キャッシュメモリの容量の確認と動作テストを行います。
  130.  
  131. クロック:
  132. CPUクロックの確認とクロック回路のテストを行います。
  133.  
  134. コンポーネント:
  135. VIA1、VIA2チップ、SCCチップ、SCSIチップの動作テストを行います。
  136.  
  137. デスクトップ:
  138. デスクトップ上のアイコン情報等を管理しているデスクトップデータベースの検査を行います。デスクトップデータベースの内容を保存したり読み込む機能もあります。
  139.  
  140. ドライブ:
  141. SCSIまたはIDEハードディスクドライブの動作テストを行います。
  142.  
  143. ファイルテスト:
  144. System、Finder、System Enabler、Update等の4種類のシステムファイルを検査します。
  145.  
  146. フロッピー:
  147. フロッピーディスクドライブの動作テストを行います。クリーニングディスク用のモードも備えています。
  148.  
  149. FPU:
  150. FPU(浮動小数点演算ユニット)を使った様々な浮動小数演算テストを行います。
  151.  
  152. キーボード:
  153. キーボードのキースイッチのテストを行います。
  154.  
  155. モデム:
  156. モデムの重要な機能のテストを行います。
  157.  
  158. マウス:
  159. マウスの移動とスイッチの動作テストを行います。
  160.  
  161. RAM:
  162. 様々な方法でRAMにアクセスしてテストを行います。
  163.  
  164. ROM:
  165. ROMの内容を検査し、ROMの周辺回路の動作テストを行います。
  166.  
  167. シリアルポート:
  168. モデムを使用してシリアル転送テストを行います。
  169.  
  170. ビデオ:
  171. ビデオ回路のテストを行います。
  172.  
  173. ビデオパターン:
  174. モニタの表示調整に役立つ様々なパターンをモニタに表示できます。
  175.  
  176. VRAM:
  177. 様々な方法でVRAMにアクセスし、テストを行います。
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  180. 1997年9月 株式会社システムソフト
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  184.  ©1997 MicroMat Computer Systems Inc. All rights reserved.
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  186. 本書で扱われているその他の会社名、商品名等は一般に各社の商標または登録商標です。
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